乳酸菌の研究者たち

画像の説明

乳酸菌といえばヨーグルト。この合言葉を生み出したといわれているのが、ノーベル受賞学者の「イリヤ・メチニコフ」です。
メチニコフがブルガリア地方を旅行していた際、ブルガリア人の多くが長寿であり、高齢でも比較的健康に暮らしている事実に着目した事がきっかけです。
メチニコフは、ブルガリア地方で愛されていた発酵乳製品「ヨーグルト」によるものではないかと考えるようになります。
その後、メチニコフは動物によるヨーグルトと乳酸菌の実験を繰り返し、自身の仮説がおよそ正しいであろうことを確信します。
その結果、ヨーロッパ中の人が、こぞってヨーグルトを求め始め、ブームになったというわけです。

ここまでの内容ですと、メチニコフが乳酸菌の発見者のように感じるかも知れませんが、そうではありません。
メチニコフは「ヨーグルトブーム」の火付け役ではありましたが、ブーム以前から多くの研究者によって研究は続けられていました。
今回は、乳酸菌の発見から現在に繋がる研究結果発見までの歴史について、皆さんにご紹介させて頂きます。

メチニコフ以外の研究者

世界で最初に乳酸菌ブームを生み出したメチニコフですが、何の基礎知識もなくブルガリア人が食べるヨーグルトに注目したわけでは無かったとの事。
つまり、それまでに多くの研究者が、研究の成果を発表していたからに他なりません。

時は19世紀まで遡ります。
1857年頃、オランダの「アントニ・ファン・レーウェンフック」が、乳酸菌と思われる物を、初めて観測していたといわれています。
その当時は、まだ乳酸菌の研究が活発に行われている状況ではありませんでした。

その後、フランスの科学者「ルイ・パスツール」の登場によって、本格的に乳酸菌の研究が進められます。
バスツールは、発酵や腐敗が「何らかの微生物による物」だということを発見しました。
その微生物が乳酸菌です。
この頃から、パスツールに続けとばかりに、多くの研究者が乳酸菌研究の門をくぐっています。

その微生物(乳酸菌)をなんとかして培養できないか・・・そう考えた科学者が、ドイツの「ロベルト・コッホ」です。
コッホは、努力の結果「微生物を培養する方法」を考案しました。
その後、イギリスの外科医である「ジョセフ・リスター」が、世界で初めて乳酸菌の培養を成功させます。
このような様々な研究結果が発表される中、パスツールは、乳酸による発酵の研究・調査をさらに押し勧め、その生態について科学的に明らかにするための研究に没頭しました。

1989年には、パスツール研究所の「ティシエ」により、Y字やV字のような特徴がある、先端が枝分かれしたような形をした菌が発見されます。
それがビフィズス菌です。
ビフィズスとは、ラテン語で「枝分かれ」という意味です。
パスツール没後、ティシエは、発見したビフィズス菌を分離して活用することに成功します。

ティシエがビフィズス菌を発見した翌年、オーストリアの「モロー」が、赤ちゃんの便から、乳酸菌の一種であるアシドフィルス菌を分離することに成功し、乳酸菌の研究を加速させる事となります。

乳酸菌研究がスタートして、100年以上経過した現在でも、モローの様に新たな乳酸菌が発見され続けているのです。
もしかしたら、現在までに発見された乳酸菌よりも、もっと効果の高い新種の乳酸菌が発見されるかもしれませんね。